軽自動車の安全性!メーカーごとの比較やサポカーとは?

軽自動車の安全装備について

自動車の安全技術は大きく分けると「衝突安全技術」と「予防安全技術」の2つに分かれています。

衝突安全技術というのは、「衝突(しょうとつ)」したときに乗車している人や歩行者などを守ってくれる「エアバッグ」や「衝突安全ボディ」「シートベルト」などです。

エアバッグには「サイド&カーテンエアバッグ」があり、価格はだいたい6~8万円ほどとなっています。

そして、衝突安全ボディは衝突したときの衝撃を吸収したり、分散してくれるボディのことです。

どちらも事故が起きたときにケガの回避や生存確率を高めてくれるものです。

そして、予防安全技術というのは、事故が起きる前に未然に防ぐための技術です。

「緊急自動ブレーキ」や「誤発進抑制機能」などの予防安全装備になります。

軽自動車の衝突安全技術は、実際にはコンパクトカーと変わらないです。

ただ、ボディが軽いので事故が起きたときに飛ばされて、別の車や歩行者と接触して二次被害が生じてしまいやすいです。

実際には小さい車にこそ、「ぶつからない」ための事故を未然に防ぐ装備が重要になってきます。

これから、先進の予防安全技術や各メーカーごとの安全装備、先進安全技術を搭載している車に与えられる「サポカー」などについてご紹介させていただきますので、あなたのお車選びの参考にしてみてください。

緊急自動ブレーキとは?

緊急自動ブレーキは、事故が起きそうな状況をカメラやレーダーで検知して、自動的にブレーキ操作をしてくれるシステムです。

まず最初は、音や警告灯などでドライバーに注意をうながし、それでもまだ危険な状況の場合はブレーキ操作を行ってくれて被害の回避や軽減をしてくれます。

検知できる対象は、メーカーやモデルによって違いはありますが、車両や歩行者、自転車、大型の動物となっています。

そして、緊急自動ブレーキで検知してくれる機能には・・・

赤外線レーザータイプ(簡易型)

カメラ方式タイプ

カメラ+レーダー方式タイプ

・・・という3つのタイプがあります。

赤外線レーザータイプ(簡易型)

前方にレーザーを照射して、対象物からの反射を利用することで検知できるようになっています。

検知できる距離が短く、センサーの精度もあまり良くないです。

ただ、精度が良くない分、価格は2、3万円と割安になっています。

カメラ方式タイプ

カメラ方式は、対象物を画像として認識(検知)することができるようになっています。

カメラ方式は、赤外線レーザーと違って歩行者を検知することができます。

カメラ+レーダー方式タイプ

カメラとレーダー(ソナーセンサー)の両方で対象物を検知するタイプです。

カメラとレーダーの両方を組み合わせることで、検知性能を向上させることができます。

検知機能を向上させることによって、より多くの対象物が検知できたり、より速い速度にも対応できるようになります。

誤発進抑制機能

誤発進抑制機能は、ペダル(アクセルとブレーキ)の踏み間違いによる事故を防止する機能です。

停止した状態や低速で走行しているときに障害物がある(検知した)状態で一定以上の強さのアクセルを踏んだ時に、エンジンの出力を抑えることで急発進、急加速といったことを防いでくれます。

誤発進抑制機能はモデルによって、前後に対応しているタイプや前方のみ対応しているものがあります。

車線逸脱警報機能

走行中に左右の区画線(白線など)の位置をセンサーを認識して、はみ出しそうな場合は音や警告灯で注意を促してくれる機能です。

居眠りやわき見運転などで、車線をはみ出して事故を引き起こしてしまう危険を予防してくれます。

蛇行(だこう)するなどの「ふらつき」と判断した場合に警告してくれる「ふらつき警報機能」もあります。

オートハイビーム(ハイビームアシスト)

ライト(ヘッドランプ)のハイビームとロービームを自動で切り替えてくれる機能です。

先行車や対向車などの対象物がいない状態では、より遠くを照らすことができるハイビーム状態で、対象物を検知した場合は自動でロービームに切り替えてくれます。

多くのドライバーは、まぶしい思いをさせないためにハイビームを使用を控えている状態ですがオートハイビームで切り替えてくれることで夜間の見通しが良くなり事故を未然に防ぎやすくなります。

その他の運転支援システム

運転支援システムには安全に関する機能だけでなく、ドライバーの負担を軽減したり、何かを教えてくれる機能があります。

「アダクティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」

高速道路などで先行車に追従してくれる機能です。

長時間運転による負担を軽減してくれます。

「先行車発進お知らせ機能」

停止中に先方車が発車したことに気付かないでいる場合、教えてくれる機能です。

(前の車が発車して5km離れても停止している場合に音などで警告してくれます)

「標識認識機能」

走行中に侵入禁止の標識を検知して、ヘッドアップディスプレイに表示してくれます。

一方通行に侵入することを未然に防いでくれます。

「全方位モニター」

車の前後左右にカメラが搭載してあり、見えにくい場所をサポートしてくれます。

見通しの悪い場所で、人が近づいてきたことを教えてくれる「左右確認サポート機能」もあります。

「エマージェンシーストップシグナル」

一定の速度以上で走行中に急ブレーキを検知すると、ハザードが自動で高速点滅をして後続車に注意を促す機能です。

追突事故を未然に防ぐための機能となっています。

スズキの安全装備

スズキ セーフティ サポート

セーフティサポートには、いくつかの種類があって・・・

・単眼カメラ+レーザーレーダーの「デュアルセンサーブレーキサポート

・ステレオカメラの「デュアルカメラブレーキサポート

・レーザーレーダーの「レーダーブレーキサポート

・ミリ波レーダーの「レーダーブレーキサポートⅡ

・・・があります。

※タイプによって、搭載されている安全装備が違います。

主な安全装備(デュアルセンサーブレーキサポート)

・衝突軽減ブレーキ

・後退時ブレーキサポート

・誤発進抑制機能(前後)

・車線逸脱機能

・ふらつき警報

・標識認識機能

・先行車発進お知らせ機能

・ハイビームアシスト

・ヘッドアップディスプレイ

・全方位モニター用カメラ

自動ブレーキの検知速度

車両:5~80km/h

歩行者:5~80km/h

ホンダの安全装備

ホンダセンシング(単眼カメラ+レーダー方式タイプ)

単眼カメラとミリ波レーダーを使用して検知してくれます。

ホンダセンシングの優れた機能として、車線を逸脱して歩行者と接触しそうな場合、ステアリング操作を自動で行って回避してくれる「歩行者事故低減ステアリング」を搭載しています。

主な安全装備

・衝突軽減ブレーキ

・誤発進抑制機能(前後)

・路外逸脱抑制機能

・歩行者事故低減ステアリング

・アダプティブ・クルーズ・コントロール

・車線維持支援システム(LKAS)

・先行者お知らせ機能

・オートハイビーム

・標識認識機能

自動ブレーキの検知速度

車両:5~100km/h

歩行者:5~60km/h

ダイハツの安全装備

スマートアシストⅢ(ステレオカメラ方式)

ステレオカメラ+ソナーセンサーによって検知してくれる安全装備です。

主な安全装備

・衝突回避支援ブレーキ機能

・車線逸脱警報機能

・誤発進抑制機能

・オートハイビーム

・先行者お知らせ機能

自動ブレーキの検知速度

車両:4~80km/h

歩行者:4~50km/h

日産の安全装備

インテリジェント モビリティ(カメラ方式)

フロントに搭載されたカメラで検知してくれる安全装備です。

踏み間違い衝突防止アシストは、踏み間違い事故が起きやすいコンビニのガラスも認識(検知)してくれます。

主な安全装備

・インテリジェントエマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)

・車線逸脱警報機能

・踏み間違い衝突防止アシスト(誤発進抑制警報機能)

・ハイビームアシスト

・エマージェンシーストップシグナル

・アラウンドビューモニター

自動ブレーキの検知速度

車両:10~80km/h

歩行者:10~60km/h

サポカーとは?

サポカーは、セーフティサポートカーを略した言葉です。

政府が「サポカー」という名称を付けて、交通事故対策として安全装備の普及のために取り組んでいる施策となっています。

そして、サポカーの他にサポカーSというものもあります。

サポカーとサポカーSの違いとは?

サポカーは、自動ブレーキを搭載しているモデルのことです。

サポカーSは、自動ブレーキだけでなく、様々な安全装備を搭載していモデルとなっています。

さらにサポカーSは、「サポカーSベーシック」「サポカーSベーシック+」「サポカーSワイド」の3種類があります。

「サポカーSベーシック」の基準

・30km/h以下で作動する自動ブレーキを搭載(対車両のみ)

・踏み間違い時加速抑制装置を搭載

「サポカーSベーシック+」の基準

・速度が速くても作動する自動ブレーキを搭載(対車両のみ)

・踏み間違い時加速抑制装置を搭載

「サポカーSワイド」の基準

・自動ブレーキを搭載(対車両、対歩行者など)

・踏み間違い時加速抑制装置を搭載か車線逸脱警報機能を搭載

・オートハイビームを搭載

さいごに

普段、どれだけ気を付けていても一瞬の気の緩みや不注意、操作ミスなどによって事故は起きてしまいます。

実際に毎日のようにニュースで事故の報道がされています。

些細なミスで車は便利な乗り物から凶器に変わってしまいます。

事故は、どれだけ気を付けていても起きてしまうものだからこそ、安全性の高い車を選んでほしいです。

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