外車(輸入車)のコンパクトカーについて
日本国内で販売されている外車(輸入車)の新車販売台数は、国産車と比べると約1割程度です。
まだまだ高額なイメージが強く、外車を乗るには敷居が高いように感じます。
でも、最近では多くの海外メーカーがコンパクトサイズのモデルをラインナップして新しいユーザー層を広げています。
高級ブランドメーカーが多いドイツ車(メルセデスベンツ、BMWなど)も、ここ数年の間にサイズダウンしたモデルを積極的に展開しています。
高い走行性能を持ちながら、コンパクトで運転しやすく、お求めやすい価格になってきているのです。
これから外車の中で人気の高いコンパクトモデルをご紹介していきますので、あなたのお車選びの参考にしてみてください。
目次
ドイツ車
・BMW
・アウディ
・スマート
フランス車
・プジョー
・ルノー
イタリア車
メルセデス・ベンツ
Aクラス
「価格」
328万~369万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4420×1800×1420mm
「性能」
高級ブランドメーカー「メルセデス・ベンツ」の中で最もコンパクトなサイズのモデルが「Aクラス」です。
全長が約4300mmと短いので道路の狭い場所や都市部でも走りやすいです。
そして、ボディはコンパクトですが重心が低く走行安定性に優れていて、走行性能が高いです。
あとは、安全装備が充実している割に外車の中ではお求めやすい価格となっています。
それと、新しくなって(フルモデルチェンジによって)さらに進化しています。
ナビに音声で伝えることで、あらゆることをしてくれる先進的なシステムも採用しています。
Bクラス
「価格」
364万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4400×1785×1545mm
「性能」
Bクラスはコンパクトサイズですが実用性の高いモデルです。
国産のコンパクトカーのように、ユーザーの使い勝手を考えて作られているので外車(輸入車)コンパクトカーの中では実用性や居住性が高いです。
Aクラスと比べてホイールベース(前輪タイヤと後輪タイヤの距離)は同じですが、全高を高くしているので室内が広いです。
(室内空間の広さは上級モデルのEクラス並です)
そして、全高はAクラスより高くしてありますが立体駐車場に入れる高さに抑えてあります。
それと、後席を畳むと広い空間ができるのでコンパクトサイズのミニバンやステーションワゴンのように使い勝手が良いモデルとなっています。
ただ、最低地上高は105mmしかないのでデコボコ道などの悪路を走るときは気をつけるようにしてください。
BMW
1シリーズ
「価格」
317万~632万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4340×1765×1440mm
「性能」
1シリーズは、BMWモデルの中で最もコンパクトなサイズのモデルです。
そして、全長が約4300mmほどなのにFR(後輪駆動)で5ドアを採用している珍しいタイプのハッチバックとなっています。
国産では全長が短い場合の後輪駆動はスポーツクーペ(トヨタ86やロードスターなど)しか無いのですが、1シリーズは高い走行性能を持ちながらファミリーカーとしても使えるようになっているのです。
(後輪駆動を採用しているので後席は少し狭いです)
前後輪への重量配分を50:50にしてあり、BMWらしい上質でスポーティな走りを楽しむことができます。
走行安定性に優れていて、最小回転半径も小さいので取り回し性が良く運転しやすいモデルです。
ミニ(MINI)
「価格」
230万~394万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4000×1725×1445mm
「性能」
ミニは、オシャレで個性的な内外装が魅力のモデルです。
そして、輸入車の中で販売台数が最も多い人気車種でもあります。
「ミニ(MINI)」の歴史は長く、初代モデルは60年前の1959年となっています。
ローバーからBMWに商標権が変わってから、新しいスタイルになって現行型は3代目になります。
ローバーから販売していたクラッシックミニと比べるとかなりサイズが大きくなっていますが、国産車のコンパクトカーと同じくらいのサイズなので運転はしやすいです。
そして、BMWが手がけていることもあってデザイン性だけでなく、優れた走行性能と上質な運転感覚も持っています。
デメリットとしては後席が少し狭いことです。
デザイン性に優れているので見ているだけでも楽しい気持ちになり、所有する喜びを感じることができるモデルとなっています。
フォルクスワーゲン
ポロ
「価格」
209万8000~344万8000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4060×1750×1450mm
「性能」
ポロは、フォルクスワーゲンの人気モデルであるゴルフと同じプラットフォームを採用しているコンパクトカーです。
モデルチェンジによってボディの全幅が広くなり、走行安定性が向上しています。
ハンドリング性能も良く、運転しやすい車です。
そして、先進の安全装備を導入しているので安全性は高いです。
居住性については、後席の足元が少し狭いように感じます。
ゴルフ
「価格」
253万9000~575万9000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4265×1800×1480mm
「性能」
ゴルフは、発売から40年もの長い歴史を持ち、世界的に高い人気を誇るロングセラーモデルです。
日本国内の外車の中でも高い人気を持っています。
人気の理由は、優れた走行安定性、運転のしやすさ、居住性、実用性などのあらゆる面で高い水準の性能を持っているからです。
そして、輸入車の中では高い性能の割に安価でもあります。
ボディサイズは、全長が短く全幅がワイドボディで少し広くなっています。
(ワイドボディですが、最小回転半径は5.2mなので取り回し性は悪くないです)
全長は短いですがホイールベースは少し長めに設定してあるので、後席に狭さは感じないです。
UP!
「価格」
159万9000~219万9000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3610×1650×1495mm
「性能」
「UP!」は、フォルクスワーゲンの中で最もコンパクトなサイズのモデルです。
全長が3610mmとかなり短く、最小回転半径も4.6mなので取り回し性が良いので運転しやすいです。
(視界も良いです)
あとは重量が軽いので燃費も良いです。
ただ、後席がかなり狭いのと、フォルクスワーゲンモデルの中で比べると安全装備が少し見劣りしてしまいます。
(緊急自動ブレーキは搭載されていますが低速のみの対応となっています)
アウディ
A1
「価格」
249万~349万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3985×1745×1440mm
「性能」
A1は、アウディの中で最もコンパクトなサイズのモデルです。
そして、国産コンパクトカー(フィットなど)とほぼ同じ大きさなので取り回し性が良く運転しやすいです。
(運転しやすいボディサイズですが後席は少し狭いです)
あとは、価格が250万円以下からラインナップされていて輸入車としては割安ですが、プレミアムブランドらしく、内装が上質なものになっています。
運転しやすく高級感を感じることができるモデルですが、設計が古くなってきているので安全装備などで少し見劣りしてしまう部分があります。
A3スポーツバック
「価格」
296万~564万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4325×1785×1435mm
「性能」
アウディA3スポーツバックは、ハッチバックスタイルのスポーツモデルです。
「MQB」と呼ばれるフォルクスワーゲンのゴルフと同じプラットフォームを使用していますが、乗り心地はA3スポーツバックの方が快適です。
先進の安全装備を導入しているので安全性が高く、内装はプレミアムブランドらしく上質なものとなっています。
エンジンは「1.4ℓターボ」と「2.0ℓターボ」「1.4ℓターボ+モーター」がラインナップされていて、1.4ℓはFF(前輪駆動)で2.0ℓは4WD(四輪駆動)となっています。
(エンジンはすべてターボ車です)
2.0ℓはアウディ独自の4WDシステム「クワトロ」によって高い走行性能を発揮してくれます。
(3.0ℓのノーマルエンジン並の動力性能を持っています)
1.4ℓは、価格が割安に設定されていますが動力性能はあまり高くないです。
スマート
フォーツー
「価格」
226万~320万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
2755×1665×1545mm
「性能」
スマートフォーツーは、軽自動車よりコンパクトなサイズのモデルです。
ボディサイズが全長3m以下で、最小回転半径は3.3mなので圧倒的な取り回し性の良さを持っています。
(狭い道路での運転も車の駐車も楽です)
かなりコンパクトなサイズですがターボ車なので走行性能が低いということもないです。
そして、ボディが軽いので輸入車の中では燃費も良い方です。
(20.6~23.1m/ℓ)
デメリットとしては、2名乗車になることと、荷物を置くスペースはかなり狭いです。
(通常時で260ℓとなっています)
それと、コンパクトで市街地向けのモデルですが、実用性が低いのでライフスタイルに合わせて(確認をして)選ぶ必要があります。
※フォーツーより一回り大きいサイズ(全長3550mm)の5ドアハッチバックモデル「フォーフォー」もラインナップされています。
プジョー
208
「価格」
199万~368万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3975×1740×1470mm
「性能」
208は、ハッチバックスタイルのコンパクトモデルです。
ボディサイズは、国産のコンパクトカー(フィットなど)と同じくらいで運転しやすいサイズです。
エンジンは、「1.6ℓと1.2ℓのターボ」と「1.2ℓノーマルエンジン」がラインナップされていて、1.2ℓターボは2.0ℓノーマルエンジン並の動力性能を持っています。
全高が低く設定してあるので重心が下がって走行安定性も良いです。
価格自体が他の輸入車と比べて割安で、内装にはトリップコンピューター機能を搭載したタッチスクリーンを採用していたり個性的なデザインも魅力となっています。
デメリットとしては、同クラスの国産モデルと比べると車内が少し狭く感じます。
それと、自動ブレーキは歩行者を検知しないです。
シトロエン
C3
「価格」
219万~252万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3995×1750×1495mm
「性能」
シトロエンのC3は、オシャレな内外装のデザインが魅力のモデルです。
スタイルとしては5ドアのハッチバックモデルです。
全長が4m以下なので取り回し性が良く運転しやすいサイズとなっています。
(最小回転半径は5.5mです)
デメリットとしては、後席の足元が同クラスのモデルと比べると少し狭いです。
後席は少し狭いですが、荷室はボディサイズの割に広めに設定してあるので実用性は悪くないです。
ボディのドアに「エアバンプ」という軽い衝撃を防ぐものが装着されています。
個性的でオシャレな内外装をしているので見ているだけでも楽しめるモデルとなっています。
DS3
「価格」
259万~329万9000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3965×1715×1455mm
「性能」
シトロエンの「DSシリーズ」は、1955年の発売から長い歴史を持つロングセラーモデルです。
そのDSシリーズの中でDS3は最もコンパクトなモデルとなっています。
スタイルとしては、3ドアのハッチバックです。
デザインはフランス車らしい個性的でとてもオシャレなものになっています。
(ルーフとボディの部分の色が異なるデザインとなっています)
全長が4m以下で最小回転半径が5.4mなので取り回し性が良く運転しやすいです。
ただ、3ドアハッチバックなので(後席のドアが無いので)実質2人乗り用の車と考えた方が良いです。
後席は狭いですが、2人乗りとして使うことを考えればボディサイズの割に荷室が広いので実用性は悪くないです。
エンジンはすべてターボ車なので、スポーティな走りを楽しむことができるモデルでもあります。
ルノー
トゥインゴ
「価格」
177万~239万円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3620×1650×1545mm
「性能」
トゥインゴはコンパクトサイズの輸入車の中でも「運転のしやすさ」が大きな魅力となっているモデルです。
ボディサイズの全長が約3.6mで全幅が約1.6mとかなりコンパクトなサイズで、最小回転半径は4.3mなので軽自動車の最小モデル並に取り回し性が良いです。
そして、エンジンを後方に搭載しているのでボンネットが短く、ボディが水平基調で視界も良いので運転しやすくなっています。
あとは、ターボ車がラインナップされているので動力性能に余裕があります。
ただ、エンジンを後方に搭載しているので後席と荷室が狭くなってしまっています。
それと、安全面では緊急自動ブレーキが搭載されていないです。
カングー
「価格」
249万9000~259万9000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
4280×1830×1810mm
「性能」
カングーは、全長を抑えたコンパクトサイズですが全高を高くすることで優れた居住性や実用性を持つモデルです。
全高の高さは国産のミニバンと同じくらいで、両側がスライドドアになっています。
ただ、ミニバンのように着座位置も高いわけではなく、頭上に空間を作ってあります。
その空間を利用して、「オーバーヘッドコンソール」という収納設備が設置されています。
それと、荷室のドアは左右に2つのドアが横開きで開くタイプで、さらに2段階で開くことができるので開口部が広いだけでなく、狭い場所でも荷物の積み降ろしがしやすいです。
あとは、デザインがオシャレでシートの座り心地も良いです。
デメリットとしては、全長は短めですが、全幅は1800mmのワイドボディなので取り回し性には注意が必要です。
(ワイドボディなので直進安定性には優れています)
あとは、緊急自動ブレーキが装備されていないのと、燃費が14.7km/ℓなのでコンパクトカーとしてはあまり良くないです。
カングーは、コンパクトサイズの車の中で圧倒的な実用性と居住性を備えた使い勝手の良いモデルとしてフランスだけでなく国内でもファンの多いモデルです。
フィアット
500
「価格」
188万~284万1000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3570×1625×1515mm
「性能」
フィアット500は、丸みがある可愛い外観が人気のコンパクトモデルです。
そして、1936年の発売以来、長い歴史を持つロングセラーモデルでもあります。
外観のデザインだけでなく内装のデザインも遊び心がありオシャレなので見ているだけで楽しい気持ちになれます。
他には、視界や取り回し性が良いので運転しやすい車です。
デメリットとしては、緊急自動ブレーキが付いていないのと、2ドアなので2名以上の乗車には不向きです。
それと、燃費性能は悪くないのですが使用燃料がプレミアム(ハイオク)ガソリンとなっています。
パンダ
「価格」
217万1000円
「ボディサイズ(全長×全幅×全高)」
3655×1645×1550mm
「性能」
フィアット500と同じプラットフォームを持つコンパクトカーです。
全長と全幅を抑えて、全高をフィアット500より少し高くしてあります。
(立体駐車場に入れる範囲内で高くしてあります)
それと、着座位置が高く視界が良いので走行や駐車がしやすいです。
排気量は875ccと低めですが、ターボ車なのでノーマルエンジンの1.4ℓ並の動力性能を持っています。
デメリットとしては、全長が短いので後席が少し狭いことです。
あとは、安全装備で緊急自動ブレーキが装備されていますが時速30km/h以下での作動なので、国産車の安全装備と比べると見劣りしてしまう部分があります。
パンダは、コンパクトで視界も良いので都市部で運転しやすいモデルです。
さいごに
外車(輸入車)コンパクトカーは、サイズがコンパクトでも走行性能の高いモデルが多いです。
走行性能は高いですが、国産車と比べると後席や荷室が狭かったりなど実用性や居住性が低いモデルも少なくないです。
特にデザイン性に優れているモデルは形を重視している場合もあるので、後席や荷室の広さなども確認するようにしてください。
あとは、フランスやイタリアメーカーのコンパクトカーは、4WDが設定されていないモデルが多いです。
(ほとんどが前輪駆動モデルとなっています)
それと、安全装備もメーカーによって大きな違いがあります。
なので、クルマ選びの際にはデザインだけでなく、実用性、居住性、安全性などをよく確認して、ご自身のライフスタイルに合ったモデルをお選びください。