イタリア車の特徴とは?
イタリア車の特徴は、「高性能なエンジン」と「美しく洗練されたデザイン」です。
一般的には「フィアット」や「アルファロメオ」のようにコンパクトモデルの需要が高いですが、「フェラーリ」や「ランボルギーニ」「マセラティ」のように世界最高峰のスポーツカーモデルも数多く作られています。
これからイタリア車のメーカーや車種についてご紹介させていただきますので、あなたのクルマ選びの参考にしてみてください。
目次
フィアット(Fiat)
「フィアット」は、1899年に「トリノ自動車製造会社」として創業した会社です。
その後、1918年から「FIAT」というメーカーとして、トラクターや航空機などあらゆる分野で幅広く展開してきています。
今では、アルファロメオ、マセラティ、フェラーリなどのブランドを傘下に収めて、2014年にはクライスラーを子会社化して「フィアット・クライスラー・オートモービルズ」を設立しています。
500
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
199万8000円~284万1000円
「おすすめグレード」
ツインエア・ポップ(FF・5AT):232万2000円
「特徴」
フィアットの代表的なモデルで、キュートなデザインが魅力のコンパクトカーです。
幅広い層から支持されていて、日本でも人気となっているモデルです。
ボディスタイルは「3ドアでハッチバックの500」と「電動ソフトトップを備えたオープンカーの500C」がラインナップされています。
パワーユニットは「1200cc」と「900ccターボ」となっています。
(900ccターボは小排気量ですが動力性能に不満を感じることはないです)
外観だけでなく、内装のデザインもオシャレで可愛らしいものになっています。
それと、ボディがコンパクトなので運転がしやすいのと、燃費が良く価格も割安です。
(燃費は、24.0km/ℓです)
ただ、3ドアのクーペスタイルなので後席や荷室はかなり狭いです。
あとは、安全装備で自動ブレーキは搭載されていないです。
500X
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
288万3600円~339万1200円
「おすすめグレード」
クロス・プラス(4WD・9AT):339万1200円
「特徴」
フィアットのコンパクトSUVモデルです。
SUVですが、舗装されたオンロード向けです。
3ドアの「フィアット500」と違い、5ドアでボディも一回り大きくなっています。
(500よりボディは大きくなっていますが、後席はあまり広くないです。)
プラットフォームは「ジープ レネゲード」と共通していて、フィアットブランドでは初となる「9速AT+4WD」を採用しています。
安全面では、自動ブレーキや車線逸脱機能などが搭載されています。
デザイン性に優れているモデルですが、同サイズのモデルと比べて価格が割高に感じます。
パンダ
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
217万1000円
「おすすめグレード」
イージー(FF・5AT):217万1000円
※グレードは1種類となっています。
「特徴」
フィアット500をベースに作られたコンパクトサイズのハッチバックモデルです。
現行型は3代目となっています。
全長や全幅は、500とほとんど変わらないですが、全高を少し高くしてあり、5ドアとなっています。
(500の全高は1515mmで、パンダは1550mmで立体駐車場に入れる限界の高さにしてあります)
全長が短いので、後席や荷室は少し狭くなっています。
安全面では、約30km/h以下で作動する自動ブレーキを搭載しています。
機能面(安全性や実用性など)では日本車に見劣りしてしまいますが、デザイン性に優れたモデルです。
アバルト(Abarth)
「アバルト」は、フィアット傘下の自動車メーカーです。
1949年に創立されて、1971年にフィアットの傘下となっています。
小排気量でも、高い走行性能を持つモデルを開発しています。
それと、デザイン性も優れています。
アバルト595
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
299万2000円~388万8000円
「おすすめグレード」
標準仕様(FF・5AT):316万5000円
「特徴」
「フィアット500」をベースに、走行性能を高めた高性能モデルです。
パワーユニットは、「1400ccターボ」で高い動力性能を持っているので、スポーティな走りを楽しむことができます。
(ハンドリング性能も良いです)
以前は、アバルト500という車名でしたが、マイナーチェンジ後は「アバルト595」に変更しています。
走行性能が高いだけでなく、内外装のデザインもかなりカッコいいものになっています。
高性能モデルですが、ボディは3ドアクーペスタイルなので、実用性はあまり高くないです。
124スパイダー
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
398万6000円~409万3000円
「おすすめグレード」
標準仕様(FF・6MT):398万6000円
「特徴」
「マツダ ロードスター」をベースにしたオープンスポーツカーです。
(デザインやパワートレーン、サスペンションなどはアバルトが独自に開発していますが、生産はマツダの工場で行われているので実際は輸入車ではないです)
スタイルは、1960年に発売された「124スパイダー」をオマージュしたデザインになっています。
エンジンは、「1400ccターボ」と小排気量ですが、2500ccのノーマルエンジン並の動力性能を持っています。
それと、内外装のデザイン性も優れています。
ただ、同クラスの国産スポーツカーと比べると価格が割高に感じます。
アルファロメオ(Alfa Romeo)
「アルファロメオ」は、1910年に「ロンバルダ自動車製造会社ALFA」として創業し、1915年にニコラ・ロメオが買収して現在の社名(メーカー名)になっています。
その後、1986年にフィアットの傘下となっています。
特徴としては、コンパクトでスポーティなスタイルのモデルを展開しているメーカーです。
ミト
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
329万4000円
「おすすめグレード」
スーパー(FF・6AT):329万4000円
(グレードはスーパーのみとなっています)
「特徴」
全長が4m以下と短いボディの3ドアハッチバックです。
「ミト」という車名は「ミラノ」と「トリノ」という地名から取って名付けられています。
コンパクトサイズなので運転しやすく、動力性能やハンドリング性能が高いのでスポーティな走りができます。
それと、内装にはイタリアの高級家具ブランド「フラウ」製のレザーシートを使用していて、前席にはシートヒーターが搭載されています。
ただ、3ドアのクーペスタイルなので後席や荷室は少し狭いです。
運転支援システムのクルーズコントロールが標準装備されていますが、安全装備の自動ブレーキは搭載されていないです。
ジュリエッタ
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
376万9200円~424万4400円
「おすすめグレード」
スーパー(FF・6AT):376万9200円
「特徴」
スポーティなスタイルで5ドアのハッチバックモデルです。
全長は約4.3mなので短めですが、全幅は1.8mのワイドボディになっています。
(国産のミドルサイズハッチバックとほとんど同じ大きさです)
約30年前に販売されていた人気車「ジュリエッタ」の名前を引き継いだモデルです。
パワーユニットは「1400ccターボ」と「1700ccターボ」となっています。
(1400ccターボの動力性能は、2300ccノーマルエンジン並みです)
高い走行性能だけでなく、スポーティで凝ったデザインも大きな魅力となっています。
後席のドアノブは、ウィンドウの所に付いています。
2017年のマイナーチェンジ後は、クルーズコントロールとナビが全車に標準装備されています。
ただ、安全装備に自動ブレーキは搭載されていないです。
ジュリア
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
446万円~1132万円
「おすすめグレード」
標準仕様(FR・8AT):446万円
「特徴」
Dセグメントのミドルサイズセダンです。
初代ジュリアの登場から50年以上、先代を「159」とするなら10以上を経ての発売となるモデルです。
駆動方式は「FR(後輪駆動)」となっています。
(4WDの設定もあります)
パワーユニットは「2000ccターボ」と「2900ccターボ」です。
後輪駆動なので、重量配分のバランスが良く、ハンドリング性能や走行安定性などが高いのでスポーティな走りを楽しむことができます。
内装はカーボンパネルを使用したスポーティな作りになっています。
(先進的なものではなく、落ち着いた雰囲気のものになっています)
ボディの全幅が約1.9mと大きいので取り回しには注意が必要です。
4C
「販売店」
フィアット・クライスラー・ジャパン
「価格」
849万円
「おすすめグレード」
標準仕様(MR・6AT):849万円
「特徴」
全長が短いコンパクトサイズで2シーターのMR(ミッドシップ)スポーツカーです。
※ミッドシップは、前輪と後輪の間に重たいエンジンを搭載する駆動方式です。
ボディにカーボンファイバーなどを採用することで、重量「1050kg」という軽量化を実現しています。
パワーユニットは、「1700ccターボ」で、3500ccノーマルエンジン並の動力性能を持っています。
オープンカーになる「4Cスパイダー」もラインナップされています。
優れた走行性能を持つモデルですが、安全装備で自動ブレーキは搭載されていないです。
「4C」は、2シーターのスポーツカーなので、とても趣味性の強いモデルとなっています。
フェラーリ(Ferrari)
フェラーリは高性能なスポーツカーの代名詞的な存在の自動車ブランドです。
1929年に、当時アルファロメオのレースに参戦していたエンツォ・フェラーリが仲間と共に「ソシエタ・アノニーマ・スクーデリア・フェラーリ」を創業したことが始まりです。
488
「販売店」
フェラーリ・ジャパン
「価格」
3070万円~3450万円
「おすすめグレード」
標準仕様(MR・7AT):3070万円
「特徴」
「488」は、V8エンジンを搭載した2シーターのスポーツカーです。
488というネーミングは、エンジンの1気筒あたりの排気量を表す数字で、「GTB」はグランツーリスモ・ベルリネッタの頭文字を取ったものです。
(1975年に発売された308GTBがルーツとなっていて、そのモデルの40周年記念モデルとして488は発売されました)
動力性能だけでなく、直進安定性やハンドリング性能も圧倒的な性能を持っています。
(3秒フラットで100km/hまで達するのと、シャシーを電子デバイスで制御しているので理想的なコーナーリングを実現しています)
それと、オープンカーになる「スパイダー」もラインナップしています。
スパイダーの電動開閉式ルーフ「リトラクタブルルーフ」は約9秒で開閉が完了します。
812スーパーファースト
「販売店」
フェラーリ・ジャパン
「価格」
3896万円
「おすすめグレード」
標準仕様(FR・7AT):3896万円
「特徴」
V12気筒エンジンを搭載した800馬力のフェラーリ最高峰モデルです。
停止時から100k/hまでの加速は「2.9秒」という驚異的なスピードを持っています。
そして、パワフルなだけでなく走行安定性も優れています。
ボディスタイルは2シータークーペで、パワーユニットは「6500cc」のFR(後輪駆動)です。
装備面では、電動パワーステアリング(EPS)や、サイドスリップコントール(SSC)や、車体電子制御システムなどを搭載しています。
GTC4ルッソ
「販売店」
フェラーリ・ジャパン
「価格」
2970万円~3470万円
「おすすめグレード」
標準仕様(4WD・7AT):3470万円
「特徴」
フェラーリの中では珍しい3ドアで後席を備えているモデルです。
(フェラーリでは初となる4人乗りで4WDモデルです)
そして、最高速が320km/h以上になるスポーツカーです。
センターコンソールに「R」と「A」のボタンが付いていて、「A」を押すとAT走行とMT走行を選ぶことができます。
(MTはパドル操作となっています)
荷室もワゴン車のように使えるので、フェラーリの中では実用性のあるモデルとなっています。
ポルトフィーノ
「販売店」
フェラーリ・ジャパン
「価格」
2530万円
「おすすめグレード」
標準仕様(FR・7AT):2530万円
※グレードは1種類となっています。
「特徴」
電動開閉式のハードトップを備えたオープンスポーツカーです。
フェラーリ「カルフォルニア」の後継機モデルで、同じように「2+2シーター」の「FR(後輪駆動)」となっています。
3900ccのV8エンジンを搭載しているので、優れた走行性能を持っているのと、後席があるのでフェラーリの中では実用性が高い方です。
(フェラーリは基本的には2シーターです)
内外装のデザイン性に優れていて、オープンカーにもなるので開放的な気分を味わうことができるスポーツカーとなっています。
マセラティ(Maserati)
マセラティは創業100年を超える高級スポーツカーメーカーです。
1914年にイタリアのボローニャで「アルフィエーリ・マセラティ」を設立。
その後、「シトロエン」や「フィアット」などの傘下に入り、現在(1997年から)は「フェラーリ」の傘下になっています。
グラントゥーリズモ
「販売店」
マセラティ・ジャパン
「価格」
1890万円~2216万円
「おすすめグレード」
スポーツ(FR・6AT):1890万円
「特徴」
グラントゥーリズモは、マセラティを代表する2ドアのスポーツカーです。
ボディは、クーペスタイルとオープンカーの「グランカブリオ」がラインナップされています。
(グランカブリオの価格は2000万~2175万円です)
パワーユニットは、「4700ccのV8エンジン」で駆動方式は「FR(後輪駆動)」となっています。
(高性能なエンジンはフェラーリの工房で作られています)
それと、2ドアのモデルですが、リアに2シートを備えています。
内外装ともに、とても高級感のあるラグジュアリーなデザインとなっています。
クアトロポルテ
「販売店」
マセラティ・ジャパン
「価格」
1225万5500円~1970万円
「おすすめグレード」
標準仕様(FR・8AT):1225万5500円
「特徴」
マセラティのLサイズスポーツセダンです。
美しいデザインを持ち、フェラーリ製の高性能なエンジンを搭載しているモデルです。
パワーユニットは「3800ccのV8ターボ」と「3000ccのV6ターボ」となっています。
駆動方式は「FR(後輪駆動)」と「4WD」です。
(4WDは、3000ccのV6ターボのみです)
スポーツセダンですが、ボディが大きく車内が広いので後席も快適に乗車できます。
あとは、安全装備も充実しています。
ただ、全長が約5.3mで全幅が約1.9mもあるので取り回し性はあまり良くないです。
ギブリ
「販売店」
マセラティ・ジャパン
「価格」
935万円~1176万円
「おすすめグレード」
標準仕様(FR・8AT):935万円
「特徴」
アッパーミドルサイズの4ドアセダンです。
(クワトロポルテよりボディが一回り小さく、価格も割安となっています)
ディーゼルやガソリンエンジン、FR(後輪駆動)、4WDなどバリエーションの豊富さも人気となっていて、現在マセラティの販売台数の約半分はギブリです。
パワーユニットは「3000ccV6ターボ」と「3000ccV6ディーゼルターボ」です。
(ガソリンエンジンはツインターボで、ディーゼルはシングルターボです)
豪華なデザインで、優れた走行性能を持ち、装備も充実しています。
レヴァンテ
「販売店」
マセラティ・ジャパン
「価格」
986万7000円~1291万8000円
「おすすめグレード」
S(4WD・8AT):1291万8000円
「特徴」
上質なデザインと高い動力性能を持つLサイズのSUVモデルです。
(100年の歴史を持つマセラティの中で初となるSUVモデルです)
プラットフォームは「ギブリ」をベースに改良したもので、クーペとSUVのクロスオーバーモデルとなっています。
パワーユニットは「3000ccのV6ツインターボ」で、駆動方式は全車「4WD」となっています。
(ディーゼルターボもラインナップされています)
マセラティの中では居住性や実用性に優れているモデルです。
それと、シートは人間工学に基づいて作られていて、体を包み込むようにサポートしてくれます。
あとは、自動ブレーキが搭載されていて安全装備も充実しています。
ランボルギーニ(Lamborghini)
「ランボルギーニ」はスーパーカーの専門メーカーです。
元々は農業機械の製造メーカーでしたが、1962年にトラクター事業から高級車事業へと転換して「フェルッチオ・ランボルギーニ社」を設立しました。
1987年にクライスラーの傘下となり、その後1999年以降はフォルクスワーゲングループとなっています。
ウラカン
「販売店」
ランボルギーニ・ジャパン
「価格」
2535万840円~3416万9904円
「おすすめグレード」
RWDクーペ(MR・7AT):2535万840円
「特徴」
V10エンジンを搭載したランボルギーニの2シーターミッドシップ(MR)モデルです。
(ランボルギーニの大ヒットモデル「ガヤルド」の後継機です)
ボディタイプは「クーペ」とオープンカーの「スパイダー」があります。
そして、パワーユニットは「5200ccのV10エンジン」で最高出力は520馬力となっています。
それと、駆動方式は「MR」と「4WD」が設定されています。
スイッチ操作で車高の高さが変更できるので、縁石や段差で気を遣わなくても良くなっています。
ボディにはカーボンファイバーを採用していて軽量化を実現しています。
ウルス
「販売店」
ランボルギーニ・ジャパン
「価格」
2779万9200円
※グレードは1種類となっています。
「おすすめグレード」
標準仕様(4WD・8AT):2779万9200円
「特徴」
ランボルギーニのSUVモデルです。
パワーユニットは「4000ccのV8ターボ」で、最高出力は650馬力もあります。
スーパーカーですが、SUVモデルなので悪路走破性も高いです。
そして、後席や荷室が広いので実用性も高いです。
内装が豪華で高級感があります。
ただ、ボディがかなり大柄なので市街地での運転には注意が必要です。
(全長が5.1mの全幅は2mとなっています)
2018年の発売なので、設計が新しく先進の安全装備を搭載しています。
アヴェンタドール
「販売店」
ランボルギーニ・ジャパン
「価格」
4490万4433円~4996万9107円
「おすすめグレード」
Sクーペ(4WD・7AT):4490万4433円
「特徴」
「アヴェンタドール」は、ランボルギーニの最上級モデルです。
最高出力が750馬力で、最高速は350km/hとなっています。
それと、停車時から100km/hに到達するまでの時間は2.9秒という驚きの加速性能を持っています。
空力性能にこだわったボディデザインで、ドアはカウンタックのように左右に跳ね上げるタイプとなっています。
(ボディはアルミフレーム付きの軽量カーボンモノコックを採用しています)
パワーユニットは「6500ccのV12エンジン」で駆動方式は「4WD」となっています。
外観のデザインがスーパーカーらしく、とても魅力的なものとなっています。
さいごに
イタリアの自動車メーカーは歴史の長い企業が多いです。
(ランボルギーニのように一度倒産しても復活しているメーカーもあります)
そして、伝統を受け継いだモデルが多いのもイタリア車の特徴となっています。
(デザイン面などでオマージュされたモデルが多いので、イギリスという国が伝統を重んじる文化なのだと思います)
世界的に「速い車(スポーツカー)」の需要は減っていますが、これからも伝統を受け継いだ車好きの為の世界最高峰スポーツモデルを作り続けていってほしいです。