新車を購入する時の基本的な流れとは?
車を購入する時の流れは大きく分けると2パターンあります。
一つは・・・
「情報を集める」⇒「交渉に行く」⇒「契約(値引き成功)」⇒「納車」という短期間に決めるパターンです。
もう一つは・・・
「情報を集める」⇒「初回交渉」⇒「ライバル車で交渉」⇒「2回目の交渉」⇒「契約(値引き成功)」⇒「納車」のじっくりと交渉して決めるパターンです。
今回は後者の「じっくりと交渉して決めるパターン」で新車を購入する時の詳しい流れをご紹介させていただきますので、あなたが新車を購入する時の参考にしてみてください。
まずは情報を集めることから
まずは、お目当ての購入したい車が決まったらすぐに、その車を扱う販売店に行くのではなく「情報収集」を最初にした方がいいです。
詳しく調べる必要は無いですが欲しい車の「メーカーのサイト」で「支払い総額」を確認しておいてください。
欲しい車のグレードの価格だけでなく様々な「オプション価格」なども知ることができます。
(グレードやボディカラー、メーカーオプションを選んでクリックするだけで簡単に支払い総額が分かります)
他にも、本屋さんに行くと「新車購入カタログ20○○」とか「国産車最新情報」といった雑誌が毎月のように販売されているので立ち読みでもいいから「値引き予想額」の情報も知っておいた方がいいです。
販売店での初回交渉ですることとは?
販売店に初回交渉に行って最初にしてほしいのが「納期の確認」です。
最近の新型車は人気が高い車種だと納車されるまでにすごく時間がかかる場合があります。
(販売店の都合でかなり待たされる場合があるのです)
なので最初に「どのくらいの時間がかかるのか?」ということを知っておいた方がいいです。
そして別にすぐに買うことを決めるわけではなくても「○○頃までには欲しい」ということを伝えておくと営業担当者が変な「駆け引き」をしてこなくなるというメリットもあります。
基本的には3月の決算期や9月の中間決算期の時期に値引き額が大きくなるケースが多いです。
※登録をしないと決算に反映されないので遅くても決算期の1ヵ月から1ヵ月半前には交渉と契約をする必要があります。
営業マンの中にはうるさいくらい商品説明をしてくる人がいますが、そういう人は商品知識が高いし、あの手この手で売ろうとするので「値引き」を頑張ってくれることが多いです。
「うるさくてヤダな・・・」て感じるかもしれませんが営業マンとしてはレベルが高い可能性があります。
見積書はいつ作成してもらうの?
見積書は初回交渉の時に作成してもらいます。
でも最近では営業マンの方から「見積書を作りましょうか?」と言わない場合があります。
そんな時は自分から「総額でいくらくらいになるんですか?」て聞いてみてください。
初回交渉での見積書は「様子見(ようすみ)」で車両本体の値引きなどがされていないことが多いです。
(細かい値引きまで入れないのはライバル店に見積書を持っていかれて競合材料に使われる可能性があるからです)
営業マンが値引きの条件を拡大するのは、あなたの「購入する本気度」が感じられた時だけです。
下取り額の話が出れば下取りの査定もしてもらってください。
でも、初回交渉では下取り額も様子を見る程度の額となっています。
下取りについての注意点
下取りをする場合は、販売店だけでなく中古車の買い取り専門店でも査定してもらった方がいいです。
中古車の買い取り専門店なら流通市場の適正な査定額が分かります。
もし、販売店での下取り価格よりも中古車の買い取り専門店の方の価格が高かった場合は「先日、中古車買い取り専門のお店に行ったら○○万円だったんですけど」といった話をしてみてください。
ただ、「月々のローンは○○万円にしてほしい」という話をしている場合には、希望通りの金額になるのなら査定額アップの交渉を直接する必要はないです。
場合によっては、営業マンから買い取り専門店に出した方がいいと言われることもあります。
その時は素直に従うようにしてください。
試乗はした方がいいの?
試乗はよほど乗ってみたい場合ではない限りは、勧められたら乗るというスタンスでいるくらいでちょうどいいです。
営業マンが試乗を進めるのは、あなたの真意を確かめる為です。
人は密室の車内では本音が出やすくなります。
色々と聞いてくる場合は言葉を選んで答えるようにしてください。
それと、あなたに試乗をさせて「買う気」にさせるという狙いもあります。
欲しい車に試乗するとテンションが上がって購買意欲が高まる場合があるのです。
ライバル車競合(競合交渉)について
ライバル車交渉は以前だとライバルになりそうな車を数車種チェックしておいて「まだいけるかも」という感じで長い時間をかけて値引きの条件アップをしていました。
ですが、今はあまり時間をかけない方がいいです。
以前と比べて営業スタッフは数が減っていて書類作成の雑務は増えているし、残業もできなくなっているのであまり一人のお客に時間がかけられなくなっています。
なのでダラダラと商談を進めると逆効果になってしまいやすいのです。
そして、今の営業マンはライバル車競合にあまり興味を示さなくなっています。
できれば「同士競合」や「兄弟車競合」で話を進めた方が効果的に値引き交渉ができるようになります。
「ライバル車競合とは?」
ライバル車競合というのは「トヨタのアクア」と「ホンダのフィット」とか「日産のセレナ」と「ホンダのステップワゴン」といった感じで人気を二分している車のことです。
昔と違い今は、ライバル車を強調しても「どうぞ、そちらで買ってください」という冷たい態度をとられかねないです。
「同士競合とは?」
同じ車を取り扱っていて、経営が違う販売店で競合することです。
例えば「トヨタのエスクァイア」は「トヨタ店」だけでなく「トヨペット店」でも取り扱っています。
同じ車種でも販売会社が違えば値引き交渉が可能になるのです。
「兄弟車競合」
トヨタのミニバンだと「ヴォクシー」と「ノア」
トヨタのコンパクトカーだと「スペイド」と「ポルテ」
こういった車は同じベースの車で兄弟車になります。
兄弟車でも競合ができます。
後は、「スズキ MRワゴン」と「日産 モコ」のようにOEM関係の場合も競合できます。
一番効果的なのは全く同じモデルの同士競合です。
(単純に違いが支払い条件しかないからです)
現金での一括払いの場合だと支払い総額で競合を進めます。
「全部の支払い総額が○○万円になったら購入する」ということを伝える形になります。
車両本体の値引き額や用品値引き額、下取りの査定額などを細かく言及するのではなく、最終的な総額を希望通りにしてもらう為に、あとは営業マンにお任せすることになります。
ローンの場合だと「月々の支払いを○○万円」という形にしてもらいます。
そうやって伝えることで営業担当者が色々と調整をしてくれるようになるのです。
今は値引きの競合交渉にあまり時間をかけないです。
営業マンは初めて来る一見客に無理して大幅な値引きをするよりも、一度でも購入してもらった既存客をしっかりとフォローして買い替えてもらった方が効率的だと思っています。
なので競合交渉は時間をかけずにシンプルに行うようにした方がいいです。
2回目以降の交渉から契約までにすること
値引きなどの様々な条件が合わないと2回、3回と交渉をしていくことになります。
そして希望していた金額になれば、最終的には「注文書」を作成して契約となります。
その契約をするときに「諸費用をカット」してもらう交渉をした方がいいです。
見積書に書いてある・・・
「下取り車査定料」
「下取り車手続き代行費用」
「納車費用」
「車庫証明手続き代行費用」
といった費用は交渉次第ではカットしてもらうことができます。
「下取り車手続き代行費用」は、もともと支払う必要が無い費用です。
そして「車庫証明手続き代行費用」は、自分で取りに行けば費用はかからないです。
でも、できれば車庫証明の申請は販売店にやってもらった方がいいです。
最後の契約の時に「車庫証明の申請ってどうすればいいの?大変なんでしょ?」て話をすると、自己申請でやられると時間がかかって納期が間に合わなくなったりする可能性もあるので「私の方でやりますよ」といってくれるケースが多いです。
そして「代行費用もうちで持ちますよ」と言ってくれる場合があります。
納車の注意点について
いよいよ、納車となると嬉しくてテンションが上がります。
そうなると、営業担当者の説明も話半分で聞いて早く運転したくなるものです。
ですが、納車の時にはしっかりと「キズ」や「ヘコミ」などが無いかを確認してください。
後から気が付いても、その場で気づいて話をしないと運転をした後なら取り換えてもらえなくなります。
週末だと営業マンは忙しいので、できれば平日に納車をお願いしてゆっくりと確認した方がいいです。
後は、暗いとキズに気づかない場合があるのでできれば明るい時間帯に納車してもらった方がいいです。
そして、営業担当者が「注文書」を持ってくるので、交渉(商談)で決めた内容と違っている部分が無いかどうかチェックするようにしてください。
さいごに
車は高額な買い物なので値引きに関しては極限まで安くしてほしいものですよね。
ただ、当たり前ですが営業担当者も人間なので、あまりにもあからさまに「安くしろ」とばかり言っていると良い印象を持ってはくれないです。
印象を悪くしなければ、本来はお金がかかる点検でも無料でやってくれたり色々な面で融通をきかせてくれることもあります。
交渉をするときには自分の意見だけを無理矢理通そうとしたりしないで営業マンの話も素直に聞くようにしてください。
そして、お互いに気持ちの良い関係を築いていってください。
販売店とは購入するまでの付き合いではなく、実際には購入してから本当の付き合いが始まりますので。